KIRAMEKI dental clinic

column コラム

discover, together いっしょに成長しよう…ずっと

愛知県東海市にある小児歯科、矯正歯科専門のきらめきデンタルクリニックです。

 

毎日食べたり、話したりするときに大活躍している「歯」

もし歯がなかったら、ごはんをしっかり噛むことができなかったり、言葉を正しく発音できなかったりします。また話をするのにも、歯がないと隙間から空気が抜けて「言葉を発して伝える」こともできなくなります。

そんな大切な歯は、一体なにでできているか知っていますか?
今回のコラムでは、歯の組織についてわかりやすくお伝えします。

 

 

歯の組織

歯は、大きく分けて4つの組織からできています。

  • エナメル質
  • 象牙質(ぞうげしつ)
  • 歯髄(しずい)
  • セメント質

では、それぞれの働きを見てみましょう。

 

エナメル質ってなに?

エナメル質は、歯の一番外側にある白くて硬い部分です。
体の中でいちばん硬い組織で、歯を守る「バリア」のような役割があります。

👉 たとえると「歯のよろい」!

 

どんな成分でできているの?

  • 約95〜97%が無機質(ハイドロキシアパタイト=リン酸カルシウム)
    → これが歯の硬さの理由

  • 約4%が水分

  • 約1%が有機質(歯の形を支える繊維のようなもの)

 

どんな働きをしているの?

  1. 歯を守る
    熱いものや冷たいもの、酸、噛む力などから歯の中を守ります。

  2. ちょっとした修復(再石灰化)
    酸に弱いですが、少し溶けても唾液やフッ素で修復されることがあります。

 

気をつけたいこと

  • 一度エナメル質が完全に失われると元には戻りません。

  • でも、初期のダメージなら修復が可能です。

 

守るためのポイント

  • フッ素入りの歯みがき粉を使う

  • キシリトール100%のガムをかむ

  • 唾液を出すこと(よく噛む、水を飲む)

  • 酸っぱい飲み物やお菓子を控える

  • 歯科医院でのフッ素塗布も効果的

 

 

象牙質ってなに?

象牙質は、歯のエナメル質の内側にある部分で、歯の大部分を作っている組織です。
黄色っぽい色をしていて、エナメル質より柔らかめです。

👉 たとえると「歯の土台」!

 

どんな成分でできているの?

  • 約70%が無機質(ハイドロキシアパタイト)

  • 約20%が有機質(コラーゲンなどの繊維)

  • 約10%が水分

 

どんな働きをしているの?

  1. 歯の形を支える
    歯全体の「骨組み」として形をつくります。

  2. 衝撃をやわらげる
    噛んだときの力を吸収して、歯髄(歯の神経や血管)を守ります。

  3. 刺激を伝える
    エナメル質より柔らかいため、冷たいものや甘いもので「キーン」としみることがあります。これが知覚過敏です。

 

気をつけたいこと

  • エナメル質より柔らかいので、むし歯になりやすく進行も早いです。

  • 初期のむし歯はエナメル質だけですが、象牙質にまでむし歯が進むと痛みが出やすくなります。

 

象牙質は「歯の土台」であり、歯髄を守るクッションの役割も持っています。
柔らかくむし歯になりやすいため、毎日の歯磨きや定期的な歯科チェックで守ることが大切です。

 

歯髄(しずい)ってなに?

歯髄は、歯の中心にあるやわらかい組織で、神経や血管、リンパ管が通っている歯の大事な部分です。

👉 たとえると「歯の心臓」!

 

どんな働きをしているの?

  1. 感覚の伝達
    温かい・冷たい・痛いなどの刺激を脳に伝えます。
     → これで歯が傷ついたときに「痛い!」と気づくことができます。

  2. 栄養を送る
    血管を通して象牙質に栄養や酸素を届け、歯を丈夫に保ちます。

  3. 防御と修復
    むし歯や外傷で歯がダメージを受けると、歯髄の中の細胞が新しい象牙質(第二象牙質)を作って歯を守ろうとします。

 

気をつけたいこと

  • むし歯が進んで歯髄に達したり、歯が強い衝撃を受けると歯髄炎になります。

  • 歯髄炎が悪化すると、歯の神経を取る根管治療が必要になります。

  • 歯髄を失うと歯に栄養が行かなくなるため、歯がもろくなり割れやすくなります。

  • 色も黒ずんだり、ツヤがなくなることがあります。

 

歯髄は歯の「心臓」のような存在で、痛みを感じたり、栄養を届けたり、歯を守る働きがあります。

だからこそ、むし歯が進む前に歯科での早めの治療やケアが大切です。

 

 

セメント質ってなに?

セメント質は、歯の根っこを覆っている組織で、歯と顎の骨をしっかりつなぐ役割があります。

👉 たとえると「歯の接着剤」!

 

どんな成分でできているの?

  • 約65%が無機質(ハイドロキシアパタイト)

  • 約23%が有機質(コラーゲンなど)

象牙質と似た成分でできています。

 

どんな働きをしているの?

  1. 歯を固定する
    歯根膜を通して歯を顎の骨にしっかりつなぎます。

  2. クッションの役割
    噛むときの力をやわらげ、歯髄(歯の神経)を守ります。

  3. 外からの刺激から守る
    歯髄や象牙質を刺激や衝撃から保護します。

 

気をつけたいこと

  • 歯茎が下がるとセメント質が見えることがあります。

  • エナメル質より柔らかいため、むし歯になりやすくなります。



セメント質は「歯と骨をつなぐ接着剤」であり、歯を守るクッションのような存在です。
歯茎の健康を守ることも、セメント質や歯の根っこを守る大切なポイントです。

 

 

むし歯で歯を失うとどうなる?

むし歯が進行して、乳歯や永久歯を失ってしまうと、お口の中ではさまざまな影響が起こります。

特に乳歯が本来抜ける時期よりも早く失われる「早期喪失」は、歯並びや咬み合わせの乱れにつながる大きな原因のひとつです。

乳歯を失ったスペースには、後ろの歯が前に倒れこんでしまい、次に生えてくるはずの永久歯が萌える場所がなくなってしまうことがあります。
また、奥歯の高さが変化すると、あごの位置がずれて反対咬合や交叉咬合(左右で噛み合わせがずれること)を引き起こすことも。さらに、片側だけ乳歯を早く失うと、歯の中心(正中)がずれることもあります。

永久歯を失った場合も同様に、周囲の歯が動いたり、咬み合わせのバランスが崩れたりすることで、残っている歯に過剰な負担がかかってしまいます。

このようなトラブルを予防・改善するには、矯正治療によって

  • これから生える歯のスペースを確保する
  • 失われたスペースを取り戻す
  • 咬み合わせを整える

などの対応が必要です。

むし歯を防ぐことはもちろん、もし歯を失ってしまった場合も、早めに歯科で相談し、将来の歯並びや咬み合わせを守ることが大切です。

 

 

まとめ

歯は「エナメル質・象牙質・歯髄・セメント質」という4つの組織が力を合わせて働いています。
その中でも、まず守るべきは一番外側のエナメル質
毎日の歯磨きにフッ素入りの歯みがき粉を使ったり、定期的に歯科医院でチェックを受けたりすることで、エナメル質を守ることができます。

 

そして、歯は一度失ってしまうと元に戻りません。だからこそ「予防」がとても大切です。
ぜひ、ご家族みんなで歯の組織を知り、毎日のケアに取り入れていきましょう。

 

 

私たちきらめきデンタルクリニックでは、幼少期から自分自身で自分の歯を守るための正しい知識や定期検診の習慣を身につけられるように、歯が生える前から定期的に歯医者に通っていただくことをお勧めしています。

歯とお口のプロからの視点で、育児本では得られないお口に関する知識やアドバイスをお伝えしています。

これまで10,000人以上の子どものお口を診てきた小児歯科専門だからこそ、お伝えできることがたくさんあります。
何かお困りのことがあればいつでもご相談ください。

 

きらめきデンタルクリニック

〒476-0002 愛知県東海市名和町寺徳1-5

■予約

TEL:052-601-1616

WEB:24時間WEB予約

 

執筆者

きらめきデンタルクリニック歯科医師 細井美江

【 経歴 】

 2013年 日本大学松戸歯学部 卒業
      名古屋市内の一般歯科 勤務

【 所属学会 】

 日本小児歯科学会
 日本矯正歯科学会

詳しい経歴はこちら → 歯科医師 細井美江の紹介

 

監修者

きらめきデンタルクリニック理事長  竹内 敬輔

【 資格・所属 】

  •  日本矯正歯科学会、日本成人矯正歯科学会、日本小児歯科学会
  •  日本咬合育成研究会、全国小児歯科開業医会、名古屋臨床小児歯科研究会
  •  日本歯科医師会、愛知県歯科医師会、東海市歯科医師会

詳しい経歴はこちら → 理事長 竹内敬輔の紹介

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